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相続放棄はしてくれたが遺留分放棄はしてくれない

甲さんのご主人が10年前に亡くなられ、遺産についてはご主人の親族と相談の結果、子供さんが幼いので(当時12歳と9歳)、全ての財産を甲さんが相続されたとのこと。遺産は自宅を含め約3億円程度(現在の評価額は約4億円)。問題は、甲さんは再婚で前の夫(故人)との間に男子(Aさん)があることです。甲さんの相続人は3人で、Aさんも3分の1の相続権があります。Aさんは甲さんの両親が育てられました(20歳の時に甲さんの両親と養子縁組)。Aさんと甲さんも家族同然の付き合いを続けてこられ、2人の子供達も兄のように慕っているとのこと。ただ、甲さんはAさんには自分の財産を相続させるべきではない、と日頃から思っておられました。その理由は10年前に夫のすべての財産を相続されたからです。
 そこで、甲さんは母親が亡くなった時(父親はすでに死亡)Aさんと話し合い、甲さんが母親の遺産(約1億円)の相続を放棄して全ての財産をAさんに相続させる代わりに、Aさんは甲さんの相続権を放棄することで合意されました。Aさんからは相続を放棄するという内容の書面も受け取ったとのこと。これで甲さんは相続問題は解決できたと思っておられました。
 私は甲さんに「解決できていませんよ」と申し上げました。何故ならば、甲さんの生存中にAさんが相続放棄(契約を結ぶ)されても法的には無効なのです。確実に相続を放棄させる方法は、「甲さんが遺言書を作成されAさんに遺留分の放棄手続きをしてもらうことです」と説明しました。甲さんは大変驚かれました。
さっそく甲さんはAさんに遺留分放棄の手続きを行うよう申し入れされました。後日Aさんは、無効である生存中の放棄はするが、遺留分の放棄はしない、と放棄の手続きについて拒否してこられました。そこで、甲さんは遺言書を作成され、Aさんの相続割合を減らす方策と土地活用(銀行借入で賃貸マンションを建築)を行い、遺産総額を少なくする対策をされました。
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