相続センターブログ

数次相続と問題点
「数次相続」とは、相続が開始して遺産分割協議を終える前に相続人が亡くなり、新たな相続が開始することです。よくあるケースとしては、相続が開始したが相続財産が基礎控除の範囲内で相続申告が必要でない場合に、相続財産である土地建物等の相続手続き(所有権の移転登記等)が行われず放置されたままで、数年経過後に次の相続が発生してしまう場合も数次相続となります。土地建物等の名義を変更するには必ず遺産分割協議書が必要です。但し、遺言書がある場合は必要ありません。
最初の相続で手続きを行わずに次の相続を迎えますと、相続手続きが難しくなります。その原因は法定相続人に変動があるからです。相続人が亡くなると、その配偶者や子供が相続人となります。手続きされていない期間が長くなると、ねずみ算的に相続人が増えていくとともに相続人の関係がより複雑になります。相続手続きは出来るだけ早い時期にしておくことが賢明です。相談センターの相談で多いのは数次相続による手続きの紛争問題です。
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だまされて相続放棄をしてしまった・・・
当相続相談センターでお受けする相談には、遺産分割について話合いが行われ遺産分割協議書に署名捺印されたが協議内容が実行されないという事案が多くあります。例えば、父親が亡くなられ、その財産配分について特定の相続人(長男)が残された母親を扶養することを条件で、他の相続人が財産を放棄(遺産分割協議)したが、約束を守らず母親をないがしろにしている。又、特定の人(長男)が相続財産の殆どを相続し、他の相続人に口約束で3百万づつ現金を渡す約束になっているが長男は支払ってくれない、等です。そこで、遺産分割協議のやり直し等ができないかという内容の相談です。
遺産分割協議書に署名捺印され相続手続きが完了しますと遺産分割協議をやり直すことは難しいです。現金を支払うという口約束の場合は、言った言わないと争いになります。このような場合は、遺産分割協議書の中で「長男が財産のほとんどを相続する代償として他の相続人(固有名詞を記載)に現金3百万円ずつ支払う」と記載しておかれるとよいでしょう。
母親の扶養が条件の場合は、扶養は長期間になる可能性があります。そこで長男や母親が住まわれる土地建物(相続財産)の一部を他の相続人が共有所有しておくのも一つの方法です。母親が亡くなられた後に長男名義に変更すればよいのです。但し、税金(贈与等)問題もありますので共有割合は少なく(評価額で100万円程度)するのがよいと思います。
相続放棄を申述(家庭裁判所で手続きを行う)でされたのであれば、その放棄は詐欺によるものとして取り消すことができます。
最初から現金を渡す意思もなく、母を扶養する意思もなかったのに、それがあるように見せかけ、財産のほとんどを相続し、他の相続人らが、金をもらえると信じ、あるいは、母を扶養してくれると信じて相続放棄された場合です。
その取り消しは、騙されてから6ケ月以内に家庭裁判所に対する申述の方法により行います。
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遺産分割について話し合いができない
当相続相談センターが相談を受けるなかで最も多いのは、遺産分割に関する相談です。具体的な内容は様々ですが、遺言書がない場合は、相続人の間で遺産分割について話し合う必要があります。その話合いがなかなかできないようです。例えば長男が相続財産を独り占めにし、他の相続人が話合いを求めても応じないとか、逆に長男が他の相続人に話合いを求めても他の相続人が応じないといったケースが多くあります。そして、すでに相続人間で話し合うことができないほとこじれてしまっている場合もあります。
話合いができない原因の多くは、些細な事柄について説明が十分に行われなかったり、被相続人の介護や財産を守るためにどれほど寄与してきたか等、これまでの経緯についてお互いに主張しあい、身内だからこそ譲れない事情が重なり、こじれてしまうようです。
又、法律で同順位の相続人は平等に相続の権利を主張できると明記されており、財産をもらうことが相続だと思っておられる人が多くなってきたことです。
相続手続きについての認識が不足していることも原因の一つです。相続が発生しますと、相続財産は自動的に相続人に移転します。相続人が数人の場合は、相続財産全体を共有して所有しているにすぎません。だれがどの財産を相続するか相続人全員で話し合わなければなりません。このあたりの認識が不足ているようです。
話合いができない場合は、第三者の方に仲裁を依頼し、中立的な立場で話合いの場を設けてもらうことが賢明です。時間が経過すればますます話合いは複雑化していきます。
相続発生によつて避けるべきことは、相続による遺産分割を契機とする家族関係の崩壊です。
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相続財産評価の誤解が基で争いに
甲さんから亡くなった父親の遺産分割について相談を受けました。相続人は甲さんと妹さんの2人とのこと。甲さんの考えておられる遺産分割案は、預貯金1,000万円は500万円ずつ相続。不動産については、甲さんが自宅150坪(市街化調整区域で実勢価格は500万円)と農地600坪(市街化調整区域で実勢価格は800万円)、妹さんは宅地60坪(市街化区域で1800万円)とのこと。金額的には甲さんの方が少なくなります。
ところが妹さんから、農地の600坪はJRの駅から徒歩5分の所に位置し、実勢価格が6,000万円する、預貯金全部をもらってもまだ相続割合が少ないと主張してきたとのこと。甲さんがこの土地は市街化調整区域であると説明しても聞き入れず、話し合いは平行線のままとなりました。そして突然、「妹さんから遺産分割の調停の申し立てがあり調停を開始する」との連絡が家庭裁判所からありました。妹は預貯金について全部相続することを主張しています。
調停に臨むにあたり、土地(農地)の実勢価格について強く主張されるよう、甲さんにアドバイスしました。甲さんも調停闘争になったからにはこれまでの主張に拘らず、平等に財産を分ける(全財産を2分の1ずつ)ことを主張されました。4回の調停が行われ、調停人からの調停案は不動産は甲さんの主張通り、金融資産については甲さんが800万円、妹さんが200万円でした。農地の評価が800万円と査定され、全財産を2分の1ずつ分けることになったのです。妹さんの財産評価の誤解から無駄な作業(話し合いの時間と調停)と争いを生じたのです。妹さんは甲さんの分割案より、金融資産が300万円少なくなってしまいました。後でお聞きしたところによると、妹さんの主張はご主人が指示していたとのこと。
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相続人の誤解で相続手続きができなくなった
甲さん(73歳)からお兄さんの相続手続きについて相談を受けました。お兄さんは独身で相続財産は土地建物(自宅)と金融資産が1,000万円程度で、相続人は甲さんを含めて兄弟姉妹3人とのこと。早速司法書士に相続人の確認依頼(戸籍謄本等の徴求)をしました。数日後、司法書士から連絡があり、甲さんには別に母親を同じくする半血兄弟(以下、乙という)があることが判明しました。確認したところ半血兄弟がいることは知っておられましたが、甲さんは半血兄弟には相続権がないと思っておられました。半血兄弟には全血兄弟(甲さん達)の2分の1の相続権があります。早速、甲さんに同行して乙さんを尋ねました。乙さんは86歳でご自身で物事を判断できる状態ではありません。成年後見制度(法定後見)による後見人の選任が必要です。果たして乙さんの相続人が申請手続きに協力してくれるか、疑問です。甲さんは乙さんが亡くなるまで手続きを保留にしたいと言われました。しかし、乙さんの相続人は配偶者と子供が2人、配偶者は76歳と高齢で今後どのような事態になるか予測できません。甲さんのお兄さんの相続手続きはいつできるのか不明です。
 このような事態に至った原因は、甲さん兄弟姉妹が半血兄弟に相続権がないと誤解されていたからです。事前に対策(遺言書等)をしておられたならばこのような事態にはならなかったと思います。
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債務超過の遺産が招く悲劇
相続セミナーに参加者されていた甲さんから質問がありました。
友人のところに金融会社(サラ金)から突然書面が郵送されてきた。内容は友人が亡くなった叔父さんの相続人であるとのこと。そして遺産(債務)の継承についての確認事項が記載されてあった。早速友人は叔父さんの遺族に連絡したところ、叔父は事業に失敗し、債務超過の状態だったので遺族(相続人)は相続放棄手続きをしたとのこと。友人は慌てて専門家に相談され手続き(相続放棄)されました。このような場合、どの相続人まで影響があるのかという質問です。
相続の放棄者は、初めから相続人でなかったものとみなされます。孫は放棄者(配偶者や子供)を代襲相続することはありません。相続権は被相続人の両親、兄弟、甥姪と移っていきます。
もし相続人となった場合は、相続人であると知った時から3ケ月以内に放棄手続きを行えば相続を免れます。3ケ月を過ぎますと放棄手続きは相当複雑になり、場合によつては債務を相続することになります。放棄手続きは口頭や文書で伝えるのではなく、家庭裁判所で放棄手続きを行わなければなりません。
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相続放棄はしてくれたが遺留分放棄はしてくれない
甲さんのご主人が10年前に亡くなられ、遺産についてはご主人の親族と相談の結果、子供さんが幼いので(当時12歳と9歳)、全ての財産を甲さんが相続されたとのこと。遺産は自宅を含め約3億円程度(現在の評価額は約4億円)。問題は、甲さんは再婚で前の夫(故人)との間に男子(Aさん)があることです。甲さんの相続人は3人で、Aさんも3分の1の相続権があります。Aさんは甲さんの両親が育てられました(20歳の時に甲さんの両親と養子縁組)。Aさんと甲さんも家族同然の付き合いを続けてこられ、2人の子供達も兄のように慕っているとのこと。ただ、甲さんはAさんには自分の財産を相続させるべきではない、と日頃から思っておられました。その理由は10年前に夫のすべての財産を相続されたからです。
 そこで、甲さんは母親が亡くなった時(父親はすでに死亡)Aさんと話し合い、甲さんが母親の遺産(約1億円)の相続を放棄して全ての財産をAさんに相続させる代わりに、Aさんは甲さんの相続権を放棄することで合意されました。Aさんからは相続を放棄するという内容の書面も受け取ったとのこと。これで甲さんは相続問題は解決できたと思っておられました。
 私は甲さんに「解決できていませんよ」と申し上げました。何故ならば、甲さんの生存中にAさんが相続放棄(契約を結ぶ)されても法的には無効なのです。確実に相続を放棄させる方法は、「甲さんが遺言書を作成されAさんに遺留分の放棄手続きをしてもらうことです」と説明しました。甲さんは大変驚かれました。
さっそく甲さんはAさんに遺留分放棄の手続きを行うよう申し入れされました。後日Aさんは、無効である生存中の放棄はするが、遺留分の放棄はしない、と放棄の手続きについて拒否してこられました。そこで、甲さんは遺言書を作成され、Aさんの相続割合を減らす方策と土地活用(銀行借入で賃貸マンションを建築)を行い、遺産総額を少なくする対策をされました。
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共有所有の不動産の解決
Aさんから兄弟(3人)で共有所有している不動産ついて相談を受けました。20数年前に父親が亡くなり、相続配分について話し合いがつかず、3ヶ所の土地が全て共有(各人3分の1)所有となっているとの事。共有所有の不動産を解消する方策としては、
<早急に解決したい場合>
仝魎后文把蟷饂困鮓魎垢靴疹豺腓硫歙任瞭知磴砲茲訶用要件を充足していること)
売買
BM薪
による方法があります。
<長期的に解決する方策>
^筝製
∋牋贈与契約書等
による方法があります。
 本件の場合は、兄弟3人とも75才以上と高齢であり早急に解決する必要はないが何れは解決しなくてはならない。又、金額面の多い少ないにかかわらず共有所有を解決したいとのこと。解決方法として、三者で死因贈与契約を締結(贈与者は3兄弟、受遺者は3兄弟又は3兄弟が指定する人)する方法を提案しました。贈与者の死亡により受遺者(受遺者の指定した方)に所有権が移ります。税金関係は贈与税ではなく相続税として取り扱われます。
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民法による相続登記の依頼
 配偶者・子のない兄弟が亡くなり、第3順位の相続人だけになった。中には代襲相続になっている。相続争いが起こる典型的なケースである。当然調停に持ち込まれ、話し会いが続いている。
 このようなケースでは、換価処分が行われることが多い。このケースでも争っている不動産の購入希望者があるため、民法に配分方式で持分登記をして換価処分を行いたいというものであった。弁護士と税理士から書類を預かり、この書類で登記できると持ってこられた。ところが、相続関係図に依頼人の名前がどこにも書いていないので訊ねると、「自分の嫁の父親が相続人であり、97歳で字もかけないし判断能力に疑問があると思い、自分が義父に変わり進めてきた」という説明を受けた。私は「相談者に相続人の代理としての権限を法的に証明する必要があります。今の状況では、たとえ民法による相続登記であっても、判断能力のない方からの依頼では難しい。弁護士や税理士がこれでできると言われても、相談者以外の判断能力のある相続人からの委任状が必要です。」と説明をし、それでも具体的に売買契約や売り渡しになると本人確認が必要なため、法的に権限を持つ代理人を立てなければなりませんから、早急に成年後見の手続きを取るようお話をしました。
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相続争いのはて
 相続人間での争いは、他の紛争と比べると正に骨肉の争いになります。兄弟姉妹間での争いは時間も長期になり、どちらも引き下がらないため和解が成立しません。私が法科大学院で受けた教授の講義では、30年間争いを続け、45歳で相続が開始し75歳でも解決していない例もあると聞きました。現預金だけの争いで200万円ほどの分配で裁判になり、7年かかった例もあります。
 相続で争うには時間と体力・意地が必要で、あの兄弟姉妹よりは長生きをする、という意気込みも必要です。
 相続法では、弱者に対しての配慮を求めて遺言制度を採っているのだと思います。自己の主張だけではなく相手の立場も考える必要があるのではないでしょうか。争いがあっても、経済的に特になる事はありません。揉めて喜んでいるのは、弁護士だけでなないでしょうか。
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